スズキ目ベラ科


 ベラ科の魚は雌から雄に性転換するものが多く、本種も同様。したがって 雌よりも雄の方が大型となる。雄は緑色をベースにピンク、黄色、それに黒 い斑紋とにぎやかな色合いで、雌の淡いピンクに黒褐色の縦帯が入る。冬は 冬眠し、夏でも夜間は砂の中に横向きに潜っている。  関西地方では釣りの対象として高級魚扱いされている。食べてはベラ類で いちばん美味。  料理: 南蛮漬け、塩焼き。
 ベラの種類は大変多く、南の海に行くほど種類は増える。本種は温帯地方で ふつうに見られるベラで、その数は一番多いかもしれない。ベラ科の雌雄で体 形や体色が異なるものが多く、本種の雄は全体に茶褐色に白っぽい斑点が点在 し、背に黒褐色の縦帯がみられる。雌はやや濃いピンク系で、背ビレはやや黄 色。  沿岸の水深5〜30mの岩礁付近に多く、カワハギ釣りの外道としてもおな じみである。釣っても粗末に扱われがちだが、美味な魚で西日本では珍重する ところもある。  料理: 南蛮漬け、一夜干し。