カサゴ目フサカサゴ科


 全体に黒っぽい体色のため、釣ではクロメバルと呼ぶことも多い。生息海域により銀色や金色っぽいもの、黒ずんだものとその体色は異なる。一説によると別種らしいとする説もあるが定かでない。幼魚は天敵から身を守る為、岩礁近くの藻場で過ごすが、成魚になると沿岸の浅い岩礁を住家とする。
 ソイ類では一番大型になる。体色は黒みが強いが、個体差があり、やや褐色がかり体側の黒班の少ないものや、全体が広く黒班に覆われているものなどがある。卵胎生魚で5〜6月に小魚を産む。ソイ類はだいたい北方系の魚であるが、本種はやや暖かい海域にも生息し、太平洋岸の各地や数は減ったが播磨灘にも生息している。
 カサゴ類は卵胎生魚で、全般に赤色が強い。沿岸近くに住むものは体色がやや黒っぽく、沖合いに住むものは赤っぽい。磯続きの沿岸の浅い岩礁地帯から、やや沖合いの水深80mほどの岩礁にピタリとついて生活し、エサをとるときにだけ岩礁を離れる。